大手キャリアやLINEMOのようなMNOは、割り振られているバンドがそれぞれで異なります。
スマートフォンは全てのバンドに対応している訳ではありません。そのため、docomoやauで利用できたスマートフォンが、LINEMOでは利用できない可能性があります。
そこで今回は、LINEMOの対応バンドやバンドの意味などについて詳しく解説します。
更新日:2023.7.26
スマートフォンにおけるバンドとは、電波の周波数帯のことです。
スマートフォンやルーターなどの通信機器は、インターネットと接続するのに電波を用います。周波数帯は電波(データ)の通り道のような物で、同じバンドを使用している人が多いと、混雑してインターネットが遅くなります。
そのため、総務省がキャリアごとに使用可能なバンド(周波数帯)を割り当てており、キャリアで利用できるバンドのことを対応バンドと呼びます。
自社で回線網を有するソフトバンク、docomo、auなどの事業者(MNO)は、対応バンドがそれぞれ異なります。次の表は、主なMNOの対応バンドをまとめたものになります。なお、バンドは4G(LTE)通信だと「Band〇〇」、5G通信だと「n〇〇」と、〇の中に数字が入る仕組みです。
キャリア | 4G(LTE)通信 | 5G通信 (※詳しくは文末を参照) |
---|---|---|
ソフトバンク |
Band 1 Band 3 Band 8 Band 11 Band 28 Band 41 Band 42 |
n3 n28 n77 n257 |
docomo |
Band 1 Band 3 Band19/26 Band21 Band28 Band42 |
n78 n79 n257 |
au |
Band 1 Band 3 Band 11 Band18/26 Band 28 Band 41 Band 42 Band 28 Band 41 Band 42 |
n3 n28 n77 n78 n257 |
スマートフォンはすべてのバンドに対応しているとは限りません。基本的にキャリアで販売されているスマートフォンは、キャリアで割り振られているバンドに対応しているので、そのまま利用できます。
しかし、キャリアで購入したスマートフォンのSIMロックを解除して別のMNOに乗り換えたら、対応バンドが合わずに利用できなかったというケースがあります。
別のキャリアからLINEMOに乗り換えようとしている方は、利用しているスマートフォンが対応しているかどうか、公式サイトで確認しておきましょう。
LINEMOの対応バンドは次の表のとおりです。
キャリア | 4G(LTE)通信 | 5G通信 (※詳しくは文末を参照) |
---|---|---|
LINEMO |
Band 1 Band 3 Band 8 Band 11 Band 28 Band 41 Band 42 |
n3 n28 n77 n257 |
Band 1やBand 3、Band 8といった主要なバンドに対応しているため、多くのスマートフォンが利用できます。ただし、5G通信はn78とn79は非対応なので、docomoで購入した5G対応スマートフォンでは、LINEMOの5G通信(※詳しくは文末を参照)が利用できない場合があります。
LINEMOの5G通信(※詳しくは文末を参照)を利用したい方は、事前に公式サイトで対応しているスマートフォンを確認しておきましょう。
LINEMOはソフトバンクの通信回線を利用しているため、ソフトバンクと同じバンドを利用しています。
キャリア | 4G(LTE)通信 | 5G通信 (※詳しくは文末を参照) |
---|---|---|
LINEMO |
Band 1 Band 3 Band 8 Band 11 Band 28 Band 41 Band 42 |
n3 n28 n77 n257 |
ソフトバンク |
Band 1 Band 3 Band 8 Band 11 Band 28 Band 41 Band 42 |
n3 n28 n77 n257 |
LINEMOもソフトバンクも5G通信(※詳しくは文末を参照)ではn3,n28,n77,n257を利用しています。
LINEMOの4G(LTE)通信で対応しているバンドの特徴を順番に解説します。
Band 8(900MHz)などのプラチナバンドと比較すると、直進性が強く、障害物にあたると跳ね返ってしまう特性を持ち、ビル影や山間部には電波が届きにくい周波数帯域です。
海外でも広く利用されている周波数帯なので、海外のスマートフォンでも対応していることがあります。
Band 8(900MHz)は屋内にも浸透しやすく、隅々まで届きやすい周波数帯のため、プラチナバンドと呼ばれています。障害物を回り込む力が強いので、建物の影などでもつながりやすい周波数帯です。
4G通信の初期を担っていた周波数帯で、Band1やBand8などの低い周波数と比較して直進性が強く、障害物に弱いという特性があります。そのため、起伏の多い場所のエリア化には不向きな周波数と言われています。
一方、高い周波数は帯域を広く確保しやすいため1回で送れる情報量が多く、ユーザーにより近い位置にきめ細かく基地局を配置することで、通信速度が求められる場所や人やデバイスが密集しやすい場所のキャパシティ対策に用いられることが多いです。
LINEMO の5G通信(※詳しくは文末を参照)に対応しているバンドの特徴を順番に解説します。
n77は5G通信専用の利用周波数の1つ「Sub-6(サブロク・サブシックス)」の周波数帯です。Sub-6はもう1つの5G通信専用利用周波数の「ミリ波」よりも低い周波数帯のため、「ミリ波」に比べて障害物の影響を受けにくく、エリアを広くカバーするのに適しており、5G通信の中核を担っています。
なお、Sub-6にはn78やn79という周波数帯もありますが、LINEMOには割り当てられていません。利用しているスマートフォンがLINEMOの対応バンドでないと、5G通信(※詳しくは文末を参照)は利用できないので注意しましょう。
LINEMOはSoftBank 5G<28GHz、3.7GHz>(新周波数)(※1)や5G<700MHz、1.7GHz、3.4GHz>(※2)を利用できますが、現時点では対応エリアがどちらも限定的です。
LINEMO公式サイトでは、5G対応エリアかどうかを、ピンポイントで検索できます。下記サイトを開き「地名・キーワードで探す」の部分に、調べたいエリアを入力しましょう。
表示中のエリアが5Gに対応しているかどうかは、色で判別できます。なお、検索したエリアが現時点で5Gに対応していなくても、将来的に対応する可能性はあります。気になる方は、同じページの「5G予定」をクリックしてみましょう。
LINEMOの対応バンドはBand 1、Band 3、Band 8、Band 11、Band 28、Band 41、Band 42、n3、n28、n77、n257で、ソフトバンクの対応バンドと同じです。そのため、ソフトバンク・ワイモバイルから乗り換えようとしている方は、同じスマートフォンをそのまま利用できる可能性が高いです。
一方で、docomoやauから乗り換えようとしている方、あるいはSIMロックを解除したスマートフォンで新規契約をしようとしている方は、上記のバンドに対応している機種を選択しましょう。
なぜなら、対応バンドが異なるスマートフォンだと、LINEMOを利用できない可能性があるからです。LINEMOで利用できるスマートフォンは公式サイトでチェックできるので、気になった方は確認してみましょう。
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