スマホやタブレットを利用していると、「LTE」や「Wi-Fi」 「3G」 「4G」 「5G」などの言葉を目にすることがあると思います。
それが通信規格を示していることはわかるけれど、違いの説明は難しいという方に向けて、本記事ではLTEの概要やそのほかの通信規格との違いを解説します。
更新日:2023.7.21
LTEとは、Long Term Evolution(ロングタームエボリューション) の略称で、モバイル専用の通信規格の1つです。
第3世代移動通信システムである「3G回線」 を「長期的に進化」 させたものであり、現在主流となっている「4G回線」 に紐づいています。厳密には、3G回線から4G回線への進化の過程で開発された3.9Gの通信規格がLTEと呼ばれています。
通信事業会社と契約しているスマホやタブレットは、利用している通信規格をディスプレイ上部で確認できます。
たとえば、3G 、4G 、5Gなどです。以前LTEは「LTE」 と表示されていた時期がありましたが、現在はほとんどの通信事業会社で「4G」 の表記に統一されています。
LTEを利用することができるのは、通信事業会社と契約しているスマホやタブレットなどに限定されています。大手キャリア(MNO) が所有する自社ネットワークの基地局をアクセスポイントとして、モバイルデバイスに電波を届ける仕組みです。
また、基地局を持たない格安SIM業者(MVNO) では、MNOのネットワークの一部を借り受けることによって、同様のLTEを提供可能にしています。
モバイルデバイスを使う上で、「Wi-Fiの存在もかかせない」 という方も多いでしょう。LTEなどの通信事業会社の通信規格とWi-Fiの違いを知っていると、適宜切り替えることにより月額料金を節約することもできます。
LTEなどの通信事業会社の通信規格とWi-Fiは、どちらも無線を利用している通信技術ですが種類は異なります。大きな違いとして、「利用デバイス」 と「利用範囲」 が挙げられます。
LTEを含むモバイル専用の通信規格は、通信事業会社と契約することで利用できます。
モバイル専用の通信規格を利用できるのは、スマホやタブレット、モバイルWi-Fiルーターやホームルーターで、携帯ゲーム機やパソコンなどはLTEなどに対応した一部のデバイス以外では使用できません。
また利用する際には、それぞれのデバイスで通信事業会社と契約をする必要があります。
モバイル専用の通信規格は、固定通信のように限られた場所ではなく、その通信事業会社が提供する全国のエリアでインターネットを利用できます。日本のどこにいても通信が可能な理由は、通信事業会社の基地局が全国各所に張り巡らされているためです。
一方のWi-Fiは、Wireless Fidelity(ワイヤレス・ フィデリティ) の略称で、インターネット回線につながっているWi-Fi親機からWi-Fi子機へ無線で電波を送る、近距離間の通信技術です。
Wi-Fiを使うためには、Wi-Fi親機(アクセスポイント) を設置する必要があります。
また、一般的に電波の届く範囲は屋内では100m程度、屋外では500m程度と言われています。壁や水槽などの障害物が存在する場合は、その分通信距離や速度に影響します。
Wi-Fiに対応するデバイスには、多くの種類があります。
たとえば、スマホやタブレットをはじめ、パソコンやゲーム機、テレビ、ブルーレイディスク、レコーダー、プリンター、デジタルカメラ、オーディオシステム、プロジェクターなどがあり、どれも1つのWi-Fi親機からWi-Fi電波を介して同時に通信することができます。
このようにWi-Fiは、電波の届く範囲が狭いものの、多数のデバイスを同時に接続でき、モバイルデバイス以外も利用できるという特徴があります。
LTEは、第4世代移動通信システムとされる4Gの直前に開発された通信規格であり、以降は「4G」 に一括りにされるシーンが増えています。
しかし、同じ4Gであっても、周波数帯や通信技術の工夫に違いが見られます。3Gや5Gとも比較しながらチェックしてみましょう。
第3世代移動通信システム、通称「3G」 は、国際電気通信連合(ITU) が1999年に定めた規格で、2001年に提供が開始されました。
3Gはより高速な4Gが誕生する2012年頃までは、モバイルデバイスの標準規格として利用されましたが、4Gや5Gの普及に伴い、各キャリアサービスでは順次サービスを終了することが決まっています。
3Gから4Gの発展の最中には多くの通信技術が生まれました。そのなかには、3.9Gの通信規格であるLTEも含まれています。
契約する通信事業会社や受信エリア、対応デバイスにもよりますが、LTEの下り最大通信速度は3Gの十数倍にもなります。
また、LTEの互換性を保ちつつ新たな技術要素を取り入れた「LTE-Advanced」 という通信規格も誕生しました。
LTE-Advancedの事例には、ソフトバンクの「Hybrid 4G LTE」 を挙げられます。
Hybrid 4G LTEでは、キャリアアグリゲーション技術を使い、2つの高速通信である「SoftBank 4G LTE(※1)」 と「SoftBank 4G(※2)」 に対応するエリアで、両方の周波数帯( 1.7GHz/ 2.5GHz/ 3.5Ghz) を束ねて高速通信をすることを可能にします。
また、デバイスと基地局の双方の使用アンテナを増やす「4×4 MIMO(フォーバイフォー マイモ)」 や、情報密度を高める「256QAM( 256カム)」 の仕組みを導入し、一度に運べるデータ量が増加しました。下りの実効速度は、Androidでは81~160Mbps、iOSでは74~152Mbpsになります。
動画をストレスなく視聴するための下り通信速度は3Mbps〜 25Mbps程度、オンラインゲームは30Mbps〜 100Mbps程度であることを踏まえても、十分に対応できる範囲です。
2020年からは、次世代の通信規格である5Gの提供が開始されています。日本国内の5G向けの周波数は、遠くまで電波が届きやすい3.7GHz帯と4.5GHz帯、高速通信向けの28GHz帯が適用されています。
5Gの通信速度は4Gの約20倍、遅延も4Gの1/ 10程度であるため、これまで4Gを利用していた方もより快適な通信を実感できるでしょう。参考までに、「 SoftBank 5G(※ 3)」 の下り最大通信速度は3.0Gbps、上り最大通信速度は298Mbpsです。
まだ対応エリアが狭いという側面はありますが、これから数年でモバイル業界全体が4Gから5Gへ移り変わるでしょう。
それでは少し巻き戻して、現在主流になっている4G(LTE) のメリットを改めて紹介します。
LTEの仕様上の下り最大通信速度は300Mbpsで3Gの十数倍に相当していました。
その後上位互換であるLTE-Advancedが普及したことにより、さらに高速かつ大容量のデータをやり取りできるようになっています。LTE-Advancedでは、仕様上の下り最大通信速度は3Gbpsに増加しています。
「LTEとWi-Fiの違い」 でもご紹介しましたが、LTEは全国どこにいても利用できるところがメリットです。
通信事業会社の基地局は、鉄塔やビルの屋上を始め、全国をカバーするようにあらかじめ設けられているため、Wi-Fiのように「アクセスポイントから数m離れたからつながらなくなった」「次のスポットまで歩かなければならない」 などの事態は発生しません。
いつも持ち歩くモバイルデバイスは、特別な理由がない限り、通信事業会社と契約したものにすることをおすすめします。
LTE通信をするためには、次のどちらかが必要です。
ひとつは、スマホやタブレットなどのLTE対応デバイスです。通信事業会社と契約したモバイルデバイスは、ほかの機器を必要とせず、直接LTEのネットワークに接続できます。
さらにデバイスによっては、テザリング機能を使ってモバイルデバイスをWi-Fiの親機にし、パソコンや携帯ゲーム機などのWi-Fi対応デバイスをインターネットにつなぐことができます。
ただし、テザリング機能を利用する際は、Wi-Fiの親機となるモバイルデバイスのデータ通信容量が大きくなり、電池消費量も増えてしまう点に気を付けましょう。
モバイルWi-Fiルーターの通信速度を速くしたい場合は、LTE対応のモバイルWi-Fiルーターを契約するのもおすすめです。
たとえば、ソフトバンクの「Hybrid 4G LTE Pocket WiFi SoftBank 304ZT」 は、Hybrid 4G LTEに対応した下り最大通信速度187.5Mbpsの超高速モバイルWi-Fiルーターです。
移動中や外出先で、インターネットにつなぎながら仕事のデータをやり取りしたい時にも役立ちます。
5Gに対応したモバイルWi-Fiルーターの提供も開始されているので、ぜひチェックしてみてください。
LINEMOでは、ソフトバンク回線の4Gや5G通信を利用できます(※4)。またお客さまの使用頻度やニーズに合わせて、2つのプランから選択できるのも魅力です。
LINEMOは、ソフトバンクと同じ通信環境で4Gや5G通信が可能な格安SIMです。
お昼や夕方などの混雑時もつながりやすく、万が一接続に何らかの障害が発生した際も、自社ソフトバンクの連携により速やかな改善に取り組む体制が整っています。
LINEMOでは、4Gから5G通信へ移行する際も、特別な手続きは必要なく、追加料金なしでそのまま利用できます(※5)。
現在主流の4Gの通信に比べると、5Gでは高速・大容量の通信が可能です。
5Gのエリアは現状では、大都市の周辺などの限定的な地域になりますが、今後徐々に拡大していく予定です。お住まいのエリアでまだ5Gに繋がらない方も、5G対応の契約先を選んでおくと後々便利になるでしょう。
LINEMOの料金プランは「スマホプラン」 と「ミニプラン」の2種類のみです(※6)。徹底的にシンプルな料金プランを基準に、必要に応じて通話オプションなどを付けられる仕組みです。
項目 | スマホプラン | ミニプラン |
---|---|---|
データ量 | 20GB | 3GB |
月額基本料(税込) | 2,728円 | 990円 |
LINEギガフリー | 対応 | 対応 |
データ量超過後の通信速度 | 最大1Mbps | 最大300kbps |
契約後のプラン変更 | ミニプランに変更可能 | スマホプランに変更可能 |
どちらにも「LINEギガフリー」が対応しており、LINEアプリのトークはもちろん、音声通話・ビデオ電話のデータ消費もゼロになります(※7)。またご家族、ご友人とのLINEの音声通話、ビデオ通話をより快適に利用できます。
LTEの概要やメリット、Wi-Fiや3G、4G、5Gの違いについて解説しました。
LTEを含む4G回線は現在最もメジャーな通信規格であり、高速通信ができる、広範囲で利用できるなどがメリットですが、あと数年でより快適な通信である5Gへ移行するでしょう。
4Gから5Gへの切り替えが面倒な方や、安定した通信を行いたい方は、「LINEMO」 もぜひ検討してみてください。格安の料金プランと手厚いオンラインサポートでお待ちしています。
※当ページの内容は公開日時点の情報です。
※表示価格は特に断りがない限り税込です。